ITSMS(ITサービスマネジメントシステム)
適合性評価制度の概要

1.ITSMS適合性評価制度の目的

ITサービスマネジメントシステム(IT Service Management System:以下ITSMSという)適合性評価制度は、国際的に整合性のとれたITサービスマネジメントに対する第三者適合性評価制度です。本制度は、組織におけるITサービス運用管理の品質を継続的に向上させることにより、わが国のITサービス全体の信頼性の向上に貢献することを目的としています。

2. ITSMS適合性評価制度における認証基準

ITSMS認証基準は、JIS Q 20000-1(ISO/IEC 20000-1)です。これは、ITSMS適合性評価制度において、第三者である認証機関(審査登録機関)が本制度の認証を希望する組織の適合性を評価するための基準です。

● ISO/IEC 20000-1:2018 + ISO/IEC 20000-1:2018/Amd 1:2024
  • ISO/IEC 20000-1:2018  Information technology-Service management-Part 1: Service management system requirements
  • ISO/IEC 20000-1:2018/Amd 1:2024 Information technology-Service management-Part 1: Service management system requirements Amendment 1: Climate action changes

  • ISO/IEC 20000-1:2018/Amd 1:2024は、ISO/IEC 20000-1:2018に対する追補(Amendment)であり、ISO/IEC 20000-1:2018と併せて適用する必要があります。

    ●JIS Q 20000-1:2025(ISO/IEC 20000-1:2018+Amd 1:2024)
  • JIS Q 20000-1:2025 情報技術—サービスマネジメント—第1部:サービスマネジメントシステム要求事項(追補1)
  • JIS Q 20000-1:2020 情報技術—サービスマネジメント—第1部:サービスマネジメントシステム要求事項

  • JIS Q 20000-1:2025は、ISO/IEC 20000-1:2018/Amd 1:2024に対応するJIS規格であり、JIS Q 20000-1:2020を改正した追補1の内容だけを示しています。
    JIS Q 20000-1は、この追補1の発行によってJIS Q 20000-1:2020が改正され、JIS Q 20000-1:2025となります。なお、JIS Q 20000-1:2025は追補のみの内容となるため、JIS Q 20000-1:2025は、JIS Q 20000-1:2020と併せて適用する必要があります。

    いずれも、日本規格協会のWebサイト(https://webdesk.jsa.or.jp/)から購入可能です。

    *JIS Q 20000-1とISO/IEC 20000-1の関係について:
    JIS Q 20000-1は、ISO/IEC 20000-1の制定・発行に伴って、日本産業標準調査会(JISC)により日本産業規格(JIS)として制定された国内規格であり、その内容は、国際規格との整合性が厳密に保たれています。なお、JIS規格とISO規格では、追補に関する規格番号・発行年の表記等が異なりますのでご留意ください。

    3.ITSMS適合性評価制度の運用

    ISMS適合性評価制度は、組織が構築したITSMSがJIS Q 20000-1(ISO/IEC 20000-1)に適合しているか審査し登録する「認証機関」、審査員の資格を付与する「要員認証機関」、及びこれら各機関がその業務を行う能力を備えているかをみる「認定機関」からなる総合的な仕組みである。なお、審査員になるために必要な研修を実施する「審査員研修機関」は要員認証機関が承認する。

    4.ITSMS構築及び認証取得の必要性

    近年では、社会におけるIT活用により、インターネット株式投資の増大や非接触型ICカードによる電子マネーの普及、およびICタグでの製販を通したトレーサビリティの実現など、利用者に大きな利便性の向上をもたらしており、ITサービスが社会基盤としてさらに重要となっています。そのため、ITサービスに対する信頼性が要求され、サービス提供者には、ITサービスの品質を維持・向上する責任が生じており、またビジネス環境の変化に即応するビジネス変革を支えるITに対する期待も高まっています。このような背景から、ITSMSを構築・運用および認証を取得することで、以下が期待できます。

    <ITSMSを構築し運用することによって得られるもの>
    ● ITサービスの見える化
      現状を正しく把握し、問題点を特定するための見える化の促進
    ● コミュニケーション強化
      社内外の関係者とのコミュニケーションのあり方を見直すきっかけの提供
    ● ナレッジシェア促進
      属人化しがちな情報の蓄積・共有に向けたきっかけの提供
    ● 前向きな目標管理
      継続的改善のモチベーション維持・向上に役立つ目標管理の考え方の提供
    ● ITサービスごとのコスト最適化
      ITサービスごとの品質・コストの可視化によるコスト配分の判断材料の提供
    ● サービス品質の維持・向上
      上記の活動を継続することによる、サービス品質の維持・向上

    <ITSMS認証を取得することから得られるもの>
    ● 第三者(認証機関)から国際規格に適合した活動が認証され、信頼できるITサービスが提供できることを外部に表明できる。
    ● 継続的な認証審査により、サービス品質の向上と維持を図ることができ、顧客の信頼と期待を高めていける。
    ● 認証が調達条件である引き合いに対応できる。
    ● ITサービス提供者におけるITサービスマネジメントシステムを関係組織が信頼することにつながる。